<Header>
<Author: 杜甫>
<Title: 秋興八首 五>
<Format: 七言律詩>
<Year: 1965>
<BookName: 唐詩選　下>
<Translator: 斎藤晌>
<style: 現代文無假名>
<style2: 日本現代譯文無假名標注>
<TranslatedTitle:  秋興四首（しうきょうししゅ）　三>
<BookPage: 126>
<UsedPage: 1>
<Feature: 1, 2, 4>
<End Header>
<Poem>
蓬萊宮闕對南山，
承露金莖霄漢間。
西望瑤池降王母，
東來紫氣滿函關。
雲移雉尾開宮扇，
日繞龍鱗識聖顏。
一臥滄江驚歲晚，
幾迴青瑣照朝班。
<End Poem>
<Translation>
蓬萊宮は終南山と相對して、大小高低の無數の宮殿が甍をならべ、承露盤の銅柱が空高くそびえている。西の果てにあるという崑崙山の神仙郷、温泉の噴き出る瑤池には、美しい女神の西王母があまくだりたもうた。東の國から旅をしておとずれたもうた玄元皇帝・老子のきみは函谷關にさしかかられると、むらさきいろの瑞氣がたちこめたといううわさもうけたまわった。みんな、めでたい神秘の靄につつまれた昔語りであった。$あれは夢ではなかった。わたしはこの目で見たのだ$。美しい雲が晴れわたったかと思えば、雉の尾羽の宮扇がさっと左右に開かれた。そして日の光が御衣の変龍の鱗にキラキラと輝くと見えた剎那、至尊のお顔を持したてまつった。
ああ、それが今は、うすぐらい蒼ずんだみず江のほとりに身を横たえている。気がついてみると、はや年のくれがせまっているのにびっくりする。これでも、むかしは朝廷におつかえした身の上、はなやかな青瑣の飾りがついた扉の典で、きらびやかな大宮人の席次につらなって點呼を受けたことも、いくたびかあったのだが。

<End Translation>
<Formatted Translation>
蓬萊宮は終南山と相對して、
大小高低の無數の宮殿が甍をならべ、承露盤の銅柱が空高くそびえている。
西の果てにあるという崑崙山の神仙郷、温泉の噴き出る瑤池には、美しい女神の西王母があまくだりたもうた。
東の國から旅をしておとずれたもう た玄元皇帝・老子のきみは函谷關にさしかかられると、むらさきいろの瑞氣がたちこめたといううわさもうけたまわった。
みんな、めでたい神秘の靄につつまれた昔語りであった。$あれは夢ではなかった。わたしはこの目で見たのだ$。
美しい雲が晴れわたったかと思えば、雉の尾羽の宮扇がさっと左右に開かれた。
そして日の光が御衣の変龍の鱗にキラキラと輝くと見えた剎那、至尊のお顔を持したてまつった。
ああ、それが今は、うすぐらい蒼ずんだみず江のほとりに身を横たえている。気がついてみると、はや年のくれがせまっているのにびっくりする。
これでも、むかしは朝廷におつかえした身の上、はなやかな青瑣の飾りがついた扉の典で、きらびやかな大宮人の席次につらなって點呼を受けたことも、いくたびかあったのだが。

<End Formatted Translation>